今の時代、だんだんとテレビ観なくになってきているようですが、それでも、やはりまだ観ている人も多いのはないでしょうか。
テレビを観ないこと自体、心理学的にはすごく良いことです。
なぜなら、自分の人生に影響を受けないからです。
例えば、テレビに出ている人は、華やかに見えてしまい、無意識に自分と比べて、満足度が下がることがわかっています。
他にも、わかりやすい例では、有名人が自殺したなんていうニュースが流れれば、それにつられてしまう人もいます。
ニュースは基本的なネガティブなことを伝えます。
どうしてでしょうか。
人間は不安になるものに注意が向きやすいからです。
番組は視聴者のためではなく、視聴率やスポンサーに目が向いているのは当然です。
だからあまりテレビは観ないほうが、自分のためになります。
目次
学習するための定位反応とは?
人間には、主に動きや音などの突然の刺激や新しい刺激に注意が向けやすいという本能が備わっている。
1927年、著名な生理学者のイヴァン・パブロフが、この反射的な反応を「定位反応」と名付けた。
この反応は、獲物や将来の配偶者、敵、捕食者などを見つけて観察するために進化の過程で獲得されたもので人間以外の動物にも見られる。
人や動物は、刺激のくる方向に耳を澄まして静止し、その間に新しく学習することに関連する脳の部位が活性化される。
そして、脳につながる血管が拡張して、筋肉に向かう血管が収縮して、心拍数が低下して緩やかでリラックスしたリズムである脳波であるα波が数秒間遮断される。
自分の身に、何か起きそうだという反応です。
これをテレビはうまく使っているということです。
上記の反応は、生後6か月以降の赤ん坊でも反応し、誰でもテレビの影響は受けている。
研究者たちですら例外ではない。
カリフォルニア大学バークリー校のパーシー・タネンバウムは、「テレビの付いた部屋で人と話ていて、つい画面を観てしまうことほど決まりの悪いことはない、何度もそういうことがあり、つまらない話をしているだけではなく、とても興味深い話をしている時だってそうなってしまう」と話す。
僕もこれはスゴイ思います。
例えば、大事なを話にする時に、たまたま入った喫茶店にテレビがついてたりすると、話に集中できないんですよね。
テレビが与える定位反応
場面の切り替え、ズーム、カメラの回転、刺激的な音声などといった、全てのテレビの特徴が定位反応を引き起こすことは心理学の調査でわかっている。
別の研究では、そうした作用は最初に刺激を受けてから4~6秒間持続することがわかった。
子供向けのテレビ制作者は、これらの特徴をうまく組み合わせれば、子供の集中力を高め、学習効果が増進されるだろうと考えた。
ところが、一定のレベルを超えると、定位反応が過度に作用して、学習や注意に割り影響が出ると判明。
つまりCMやアクション場面、ミュージックビデオなどが、1秒に1回というスピードで定位反応が引き起こされる現象が認められた。
しかも、数分間に大量の刺激を受けると、注意力が弱まってくる。
両眼は画面に固定されて、身体もテレビに向いたままだが、記憶や学習のレベルは、定位反応をを示していない時より低下していた。
テレビはエネルギーを吸い取られるような感じがする!?
さらに代謝作用(カロリー燃焼を含む)を測定すると、ベッドでただ横になっているときよりテレビを観ている時の方が、平均で14.5%も低いことがわかった。
また脳波を調べても、読書など静かにしている時より、テレビを観ている時の方が脳活動は低下していた。
しかも、ほとんどの人がテレビを観ているときは、リラックスして、注意力が低下して、受け身でいると自覚しているんです。
そして、テレビからエネルギーを吸い取られた感じがして、観終わった後は観る前より、集中力が落ちていると感じたということです。
さらに読書や趣味を楽しんだ後では、気分が良くなり、逆にたいていの人はテレビを観終わると気分が悪くなることがわかった。
僕も基本的にテレビは嫌いですが、これだけは観たいと思うものには気分は悪くなりません。多分、自分で選択しているってことが心理学的にも大事ですので。
反対に何となく観ている、ようは選ばされているなら観ないほうが、上記の面から言っても賢い選択だと思います。
その時間を趣味に当ててみては。
テレビが子供に与える悪影響
「ピディアトリクス」誌に掲載された論文によると、テレビの前に座る時間が長い子供は、睡眠不足になりやすい。
テレビをたくさん観ている子供は、注意欠陥多動障害(ADHD)などの問題が見られ、成績も悪くなる傾向が強い。
フレデリック・ジンマーマンは、1797人の子供を対象にした研究を行い、3歳以前にテレビを観ていることと、6歳や7歳の子供の読解力や計算力が低いことが関係していることがわかった。
ジンマーマンは、「3歳以前にテレビを1日3時間以上観る子供が受けるマイナスの影響は、母親の知能指数や教育レベルが大きく劣るということと同程度の悪影響をもたらす」と述べている。
2000人の子供を対象にした研究では、1歳と3歳でテレビを観る時間が1日1時間増えるにつれ、7歳までにADHDと診断される確率が10%も高くなってた。
これによると、幼児向けの番組を毎日3時間観る幼児は、ADHDになる確率が30%になるっていうことです。
他にも、イギリスの研究では、2歳以前にテレビを頻繁に見せられた子供は話し始める時期が遅くなることがわかった。
この発見について、子供の脳の専門家であるジェーン・ヒーリーは、「家庭内にテレビの音が聞こえていると、子供の内言(音声を伴わない毎的な言語で、主に志向が用いられる)の発達が阻害される可能性がある。子供は、内言を通じて、問題について考えたり、計画を立てたりすることを学ぶもの」と指摘。
まぁ、でもこういうのってテレビが悪いなんて一概には言えないんじゃないのって思っている人もいると思います。
確かになかなか観てる人とそうでない人を比べるのは難しいと思います。
ですが、直接的な因果関係を突き止めた研究で実証されました。
テレビの悪影響の直接的な研究結果
全くテレビの電波が届いていなかったカナダの山中の複数の地域で初めて、ケーブルテレビ放送が開始された。
1980年代、ブリティッシュ・コロンビア大学の研究者たちは、テレビの設置前後の5年間にわたり、住民たちの認知能力や行動について、調査を行った。
それによれば、テレビ導入直後からスポーツやダンスなど身体を動かす娯楽に向けられていた時間が減少し、しばらくすると、大人も子供も、問題解決テストでの創造性や粘り強さの評価が下がりはじめ、自由な時間を持て余していた。
古い研究ですが、1つの指標にはなると思います。
しかも、現代でこの実験をやるのはかなり無理があると思います。
ちょっと一言
テレビはあまり観ない方が色んな研究から分かったと思います。
それより、自分の趣味や熱中していることに時間を使った方が人生は楽しめると思います。
もちろん、必要があれば、テレビも見てもいいとは思いますが、自分にとって何が大事なのかを考えれば、観すぎることはなくなるはずです。
ちなみに、毎日2回人生に役立つ言葉をツイッターでつぶやいています。
良かったらチェックしてみてください。
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