今回は、キツネを何世代にもわたって繁殖させるとキツネは家畜化できるのかということについてです。
もちろん、キツネは一般的に人になつきません。
ただ、交配の仕方をうまくすると家畜化できるのではないかと考えた研究者がいました。
果たして、成功するのでしょうか。
キツネは家畜化できるのか!?
細胞学遺伝学研究所の研究者たちは、家畜の進化をレビューし、家畜化の初期段階がその経過に及ぼす影響を実験した。(1)(2)(3)
研究者たちは、飼いならされた動物にはいくつかの器官が関わる複雑な過程があるに違いないと考えた。
多分、脳の構造上のの変化が必要であり、さらにホルモン、神経伝達物質や他の生理活性物質の分泌と制御も変わるであろうと考えた。
人間とは違っても、攻撃性の生物学的な制御は似たメカニズムを用いるので、おそらく異なる種でも飼いならせば似たような反応が期待された。
つまり、従順になるように選択された動物は、感情的な反応の制御とは関係のない副産物いとして、他のあらゆる特徴を発達させられると考えられた。
1959年、異なる毛皮農場から最初の集団となる数千匹のキツネを選んだ。
おとなしい個体を見つけるために、研究者たちはゲージに近寄って開けようとすると、ほとんどキツネはうなり、咬みつこうとした。
だが、およそ10匹に1匹のわずかな個体が、他のキツネより人を怖れずにいた。
繁殖が始まると、大人ではなく子ギツネを調べた。
そして、そのような100匹のメスと30匹のオスを、繁殖用の第一世代に選んだ。
子ギツネの体に触れながらエサをやると、きわめておとなしい個体は触れられてもうらなかった。
約20%のメスと5%のオスが特におとなしいと判断され、新たな後輩の集団に選んだ。
研究チームは毎年この手順を繰り返し、50年で5万匹、つまり1年で1000匹の子ギツネを選別した。
そして、毎年交配のために1000匹が選ばれた。
一方で、比較のために、選別しないキツネの集団も作った。
攻撃的か従順かに関わらず、普通に交配したキツネの集団も観察し続けた。
その結果、わずか3世代のうちに選別した集団の子孫で、攻撃性やおびえた反応を示さない個体が出てきた。
そして、4世代では、何匹かの子ギツネは犬のように尻尾を振って近づいてきた。
一方で、選別しないキツネが尻尾を振ることはなかった。
さらに、第6世代になると、「家畜化された精鋭」が現れた。
精鋭たちは尻尾を振るだけではなく、注意を引くためにクンクン鳴き、研究者に近づいてきてにおいを嗅いだりなめたりした。
第10世代では、こうした精鋭のキツネが子ギツネの18%に及んだ。
その割合は第20世代で35%、第30~35世代で70~80%にもなった。
ちょっと一言
もう、最後はほとんど家畜化に成功できていましたね。
そういう遺伝子があるのかどうかわかりませんが、何かしらあるとは思います。
後、他の動物でもこういうことができるかどうかはわかりませんが、やってみる価値はあると思います。
個人的にも、こういう実験って興味深くて、「へ~」って思いました。
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