遺伝子

虐待された子供の性格はどうなるの?~幼少期の暴力による影響はあるのか?~

投稿日:2018年7月23日 更新日:


虐待、子供、性格、幼少期、暴力、影響

 

ニュースで、たまに虐待について取り上げていますが、子供が虐待を受けると将来どうなるかということには踏み込んでいない気がします。

 

(僕がちゃんと観ていないだけなのかもしれませんが)

 

ですが、虐待を受けても立派に育った子供もいれば、そうではなく暴力的な行為に走る子供もいます。

 

その違いって何なのでしょうかね。

 

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虐待された子供の性格は遺伝子によるの!?

被験者は全員、ニュージーランドの南島にあるダニーディンという市で、1972年から73年の間に生まれていた。(1)(2)

 

2002年、キングス・カレッジ・ロンドンの研究者たちは、1037人のコホート(同年齢集団)のうち、祖父母(4人)が全員白人である442人の男子を選んだ。

 

彼らは全員白人で、富や階級にほとんど差はなかった。

 

ところが、彼らの中には3歳から11歳までの間にひどい虐待を受けた者が8%、何らかの形で虐待を受けたと思われる者が28%だった。

 

そして、虐待を受けた子供の多くは、自らもまた暴力や犯罪をし、学校で問題を起こし、法律に触れる行為などしたりして反社会的で暴力的な傾向があった。

 

それは、育ちか遺伝子かという問いに答えるために、研究者たちは「生まれは育ちを通して」というアプローチに関心を持ち、モノアミン酸化酵素A(MAOA)という特定の遺伝子の違いを調べ、それを生い立ちと比較した。

 

MAOA遺伝子の上流には、30文字のフレーズが、3回、3回半、4回、あるいは5回反復するプロモーターがあり、3回と5回のタイプの遺伝子は、3回半4と回のものよりはるかに活性が低い。

 

そこで、研究者たちは活性の高いMAOA遺伝子を持つ者と活性の低いMAOAの遺伝子を持つ者に分けた。

 

すると、前者の人たちはほとんど虐待の影響を受けていなかった。

 

彼らは、幼い頃に虐待を受けていても、あまり問題を起こさなかった。

 

一方で、後者の人たちは虐待された経験があると非常に反社会的になっていた。

 

MAOAの活性化が低くて虐待を受けた人たちは、4倍も多くレイプや強盗や暴行に手を染めていた。

 

しかし、虐待をされていなければ、むしろ平均よりわずかに反社会的な性向が弱かった。

 

つまり、子供たちが暴力的になるのは、虐待を受けただけではなく、その遺伝子の活性が弱くないといけないということです。

 

もちろん、逆の言い方もできます。

 

ちなみに、MAOA遺伝子はX染色体上にあり、男性はこの染色体を一つしかもっていません。

 

一方で女性は二つ持っているので、活性の低いMAOA遺伝子の影響を受けることは少ないです。

 

その理由は、大半の女性は活性の高いMAOA遺伝子を少なくとも一つはもっているからです。

 

しかし、先のニュージーランドのコホートでは、12%の女性が活性の低い遺伝子を二つ持っていた。

 

彼女たちは、幼い頃に虐待を受け思春期を迎えて、行為障害と診断されるケースが多いという傾向が有意に見られた。

 

研究者の一人であるモフィットは、「児童虐待を無くすの、大人になってからの性格に影響しようがしまいが、大切な目標だ」と指摘。

 

う~ん、これは難しい問題ですね。

 

ただ、モラルの問題ではなく、こういった科学で一つずつ明らかにして対策を取っていく事が重要なことかなと思います。

 

多くの精神病薬は、モノアミン酸化酵素の活性を変化せることもあるようです。

 

僕は専門家でも何でもないので、一概にこうしたことは言えませんが、このままにしておけば、活性の低い遺伝子を持った子供が虐待を受け、その子がまた他の誰かを傷つけ、被害者が出てくるということです。

 

何かしらの対策を取らなければいけませんね。

 

ちょっと一言

MAOA遺伝子の活性が低く、子供の頃に虐待を受けた男性たちは、反社会的で暴力的な性格になりやすいということがわかりました。

 

一方で女性たちは、X染色体が二つあり、MAOA遺伝子はX染色体の上にあるので、どちらか片方が活性が高く、虐待を受けても暴力的になりにくいということでした。

 

世間では、虐待が問題になっているようですが、政策を立てる時には一人ひとりが違うということを基本にした方が良いような気がします。

 

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執筆者:



【ヨースケ】

大学を出て多くの就職面接に失敗。そして、日本の企業には就職しないことを選択。好きなことの中の1つは読書。その知識をシェアしたいと思い、ブログを始めました。

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