僕が自己啓発書を読まない理由。それは心理学者たちがこぞって、それは危険だと言っているから。
というのも「引き寄せの法則」みたいなものがうまくいっているという科学的根拠なんかはどこにもありません。
「ポジティブに考えれば、全てがうまくいくので成功した時のことを想像しましょう」
みたいなのは心理学的に、半分正しくて、半分間違っています。
だからといって成功率が50%ではありません。どこかしらが間違っていれば、限りなく0%に近いのです。
まず、ポジティブな考えや願望はないと始まらないのは自己啓発書と同じですが、ここからが大きな違いでそのために、何をするのか計画を書いたり、障害についてどう克服するかを考えます。すると、目標達成しやすくなるというのが心理学者たちが出した答えです。
ようはうまくいったときのことを考えると、それだけで満足してしまい、行動しなくなってしまうのです。逆に行動することを考えますと、行動しやすくなるので結果的に目標達成しやすくなるのです。
これをメンタル・コントラスティングと言います。日本語でいうと「頭の中の対比」です。
まず初めに、絶対にポジティブに考える
超低カロリーダイエット銘打ったペンシルベニア大学の研究に体重を減らしたいフィラデルフィアの女性たちが参加をしてもらった。彼女たちには1年の間、週1度、研究室に赴いて、食事をコントロールする指導を受けてもらった。
そのダイエットプログラムを始める際に、体重をどのくらい減らしたいか、プログラムが終わっているころには,目標の体重になっている自信があるかなど、質問をした。
だが、実際は、この実験を行った研究者はそれまでとは異なる考え方を利用した。
被験者に自分自身について語らせた。
被験者、一人一人にただで食べられるようなドーナッツに直面した時、つまり食べ物と減量にまつわる4つの状況に置かれたところを想像してもらった。
例えば、
あなたはペンシルベニア大学のダイエット・プログラムを終えたばかりだ。今夜は、1年ぶりに旧友に会って、外出することになっている。その友人が来るのを待つ間、あなたが思い浮かべることは・・・。
自分の思いや感情など、そこから先の展開を被験者の女性たちに書いてもらい、研究者はそれを肯定的か否定的かに分類した。
つまり食べ物の誘惑に悠々と打ち克ち、目標体重まで痩せたか、相変わらず、食べ物の誘惑に苦しめられているかということ。
1年後の結果、肯定的な空想をした被験者は否定的な空想をした被験者に比べ、週に1度の面談に来る率ははるかに高った。
また、目標体重まで痩せることに自信を持てなかった被験者に比べ、、平均して、10kg強、体重を落とした。
ようは考え方がポジティブであるほど、体重が減った。
ダイエットに成功しなかった被験者は、最初の期待度が低く、それなのに体重を減らすのがいかに簡単か、体重が減ったらどれほどスタイルが良くなるかについて、かなり肯定的な妄想を抱いていた。
そういう被験者に比べて、ダイエットは難しいと考えていた悲観的な(期待度が低い)被験者の方が体重は減った。
ダイエットは難しいと考えていた被験者は、ただで食べられるドーナッツなどの誘惑に直面した時の自分を想定しただろうというのが研究者の見解です。
肯定的な妄想だけでは、何の成果も得られなっていうことです。
大きな希望と現実的な考えを結び付ける
ニューヨーク大学の心理学者、ガブリエル・エッティンゲンは学校を卒業して就職活動中の若者にを対象に実験を行った。
エッティンゲン率いるチームは大不況の中、大学院を卒業した若者を集め、望む仕事に就けるか自己評価させた。
また、仕事を探して、採用されるまでの肯定的なイメージと考え、または否定的な考えとイメージを紙に書かせ、どちらの考えがどのくらい頭を占めているかということを教えてもらった。
そして2年後、被験者と連絡を取り、職探しの結果を尋ねた。
何社に申し込んだか、何社に合格したか、または給料の額についても聞いた。
被験者の3分の1が望み通りの職には就けなかった。
無事に望み通りの職に就けた被験者は、良い仕事に就くという大きな望みとその仕事を得る過程の現実的な考え方をしっかり結び付けていた。
誰よりもポジティブな考えと夢しか抱いていなかった被験者は、さほど真剣に求職していなかった。
ほんの数通、履歴書を送り、その中の数社から合格通知を受け、仕事に就いたものの、給料はさほど高くなかった。
ここから言えるのは大きな希望を前提として、そこから逆算して、それを手に入れるために乗り越えなけれならない壁をはっきり意識して、そのために行動する準備をし、実際に行動したから自分が望んだ結果を得られたということ。
ちょっと一言
ただただ、ポジティブに考えていると、何も目標達成できないということでした。望む目標にどうやったら、近づけるのか、障害について考え、対策を立て、行動するから目標に到達しやすくなるということでした。
ポジティブな考えやイメージだけを強調する自己啓発本は耳触りが良く、あたかも成功しやすそうに感じてしまいがちです。
感じてしまいやすいことと、成功することは全然別です。
もし、本気で何かを達成したかったら、メンタル・コントラスティングをおススメします。
ちなみに、毎日2回人生に役立つ言葉をツイッターでつぶやいています。
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