今回は、人々がナッジについてどう考えているかについてです。
ナッジというのは、自発的に望ましい行動を選択するよう促す仕掛けのことです。
ですので、意図的に政策に対して、賛成や反対の方向にもっていったりすることができるのです。
では、どういう人たちがどういう政策にナッジを使うことに対して賛成したり反対したりするのでしょうか。
ナッジに賛成するかどうかは?
カリフォルニア大学のクレイグ・フォックスたちは、「リベラル」「保守」といった政治的意味を連想させる政治的誘発性(特定の政治的指向を持つ人を惹きつけたり、遠ざけたりする性質)があり、リベラル層と保守層では、全く異なる反応を示す一連のナッジを調べるために、参加者たちに質問した。(1)
対象となったのは、現行の補助的栄養支援プログラム(フードスタンプ)に参加する低所得者を増やすナッジ(リベラル的な政策)、現行のキャピタルゲイン課税優遇措置の適用を申請する高所とこ者を増やすナッジ(保守的な政策)、安全なセックスと効果的な避妊方法について指導する教育プログラムに参加する高校生を増やすナッジ(保守的な政策)、文脈に依存しない包括的な政策事例(誘発性なし)だった。
政策ナッジは次の5種類。
1、自動加入デフォルト
2、実行意図
3、公約
4、損失の強調
5、記述的社会規範
そして、関連する記事を見せた後で、ナッジ全般についてどう考えるかを質問した。
質問文では、このアプローチは一般的なものであり幅広い政策分野に使うことができると特に注記されていた。
その結果、説明に使われた事例の政治的目標を支持する時は、ナッジ全般に賛成する傾向が強かった。
ナッジが伝統的にリベラルな政策(フードスタンプ、安全なセックス)に適用された時には、リベラル層はナッジを政策ツールとして相対的に支持したが、保守層はナッジを広く利用することに相対的に反対が多かった。
ところが、伝統的に保守的な政策目標(キャピタルゲイン税制、知的設計論教育プログラム)に同じナッジを適用すると、このパターンが逆転した。
さらに、ナッジが包括的な政策目標に取り入れられた時は、政治的指向ととナッジに対する人々との評価との間には関連がなかった。
つまり、保守層とリベラル層は一般的な質問では意見に相違がなかった。
また、リバタリアン(自由至上主義者)は、リバタリアン的な考え方を持たない人に比べナッジを認めない傾向にあったが、結果を予測する因子として、特定の政策に関する態度の方がリバタリアニズム全般に関する態度よりもはるかに有意だった。
ちょっと一言
つまり、自分が支持している政党の政策には賛成し、敵対している政党の政策にはナッジを使うことに反対しているというわけです。
まぁ、人間ってそうなるのかなという気が気がしますが。
ですが、大事なのはナッジにだまされないことです。
結局のところ、自分の頭で考えれば、ナッジがあったところで関係ないと思いますが、どうしても流されてしまう人間の方が多いので、できるだけナッジは使わない方が良いような気がします。
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