選択する時に一番いい方法があります。
それは合理的に考えることです。(1)
ところが、数学などができて、データを分析する力があっても、間違えてしまうことがあるのです。
一体、何だと思いますか。
数学ができる人ほど間違えやすい!?
イェール大学のダン・カハンたちは、分析能力が高い人の方がそうではない人よりも情報を積極的に歪めやすいことを明らかにした。(2)
まず、アメリカ全土から1111人の参加者をオンライン上で集め、オンラインで課題を行ってもらった。
彼らの数量に関する能力や論理的思考を測るために、一連の標準テストが行われた。
その後、2種類のデータ群のうち1つが、「新しい皮膚発疹用クリームの効用についての研究結果」と称して参加者に提示された。
参加者は損データをもとに、発疹用のクリームが患者の肌を改善させているのか悪化させているのかを判断するように求められた。
ちなみに、この問題を解くには数学の知識が必要だった。
当然、最初の数学のテストで高い点数をとった参加者は、スキンクリームのデータ分析も一貫して良く行っていた。
そして、2つ目のデータ群はいくつかの都市での犯罪統計をまとめたもの。
参加者は次のような指示を受けた。
「ある市では、公共の場において個人が銃を持ち歩く行為を禁止する法律の施行が検討されていました。銃を携帯する人数が減ることで犯罪が減少するか、それとも法律に従う市民が凶悪犯から身を守り切れずに犯罪が増加するか、市は判断をしかねています。この問題に対処するために、調査員は各都市のグループを分けました。一方は近年十形態の禁止令を定めた都市、もう一方は禁止令が制定されていない都市です」
参加者にデータを検証してもらい、新しい法律が犯罪を増加させるか減少させるかを判断してもらった。
ただ、実際には、スキンクリームにも銃規制にも、全く同じデータが使われていた。
使用された数字も並び方もすべて同一のものだった。
ところが、参加者は、銃規制よりもスキンクリームのデータとして数字が提示された時の方が、正しい分析を行った。
理由として、参加者たちは、クリームの効果には大して興味を持っていなかったから、注意深くデータを分析して、合理的に問題に取り組んだ。
ところが、多くの参加者たちは銃規制に対して強い思い入れがあり、その情熱が客観的なデータの分析を妨げてしまうという結果になった。
さらに、数学に強かった分析思考の参加者たちは、銃規制が犯罪を減少させるかどうかという問いに、最も正確に答えることができなかった。
ちょっと一言
たいてい、普通の人はこうしたバイアス(思い込み)に捉われます。
ですが、数学などができるなどの認知能力が優れている人ほど、情報を合理化して都合の良いように解釈する能力も高くなってしまい、その結果、自分の意見に合わせてデータを巧みに歪めてしまうのです。
だから、どんなに数学ができても、バイアスに気付かないと間違った方向に進んでしまうのです。
ですので、バイアスに気付くことがまず大事です。
いつも言っているように、反対の情報を積極的に取り入れていくことです。
そうすることで、とりあえずバイアスにはかかりにくくなります。
ちなみに、毎日2回人生に役立つ言葉をツイッターでつぶやいています。
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