今回はバイアスにかかりにくい人たちの特徴です。
バイアスにかかりにくければ合理的な決断が下せます。
そして、どんな年齢の人でも合理的な決定を下したいはずです。
それによって、生活の質に影響を与えるからです。
ですが、ほとんどの人がバイアスにかかってしまい合理的な判断ができないのです。
ただ、ごくわずかな人はそのバイアスにかかりにくい考え方を持っています。
今回は、バイアスにかかりにくい考え方やそういう人の特徴について紹介します。
つぎ込んだ時間を無駄にしても良いから・・・?
合理的な意思決定の理論によると、重要な意思決定スキルの1つは、「埋没費用」とも呼ばれるつぎ込んだ時間や労力を取り戻せない費用のことで、この失敗したコミットメントを中止する能力。
南カリフォルニア大学のウェンディ・ブルイン・ド・ブルインたちは、この埋没費用に対して、合理的な決定を下せる人たちを調べた。(1)
まず、参加者たちに下記のシナリオを読んでもらった。
あなたは休暇の目的地へあと半分のところま運転してきた。自分だけの時間を過ごすことが旅の目的。しかし、体調が悪くなり、今では自宅で休暇を過ごす方が良いのではないかという気がしている。家で過ごす方がはるかに良いので、すでに半分まで運転してきたことを悔やんでいる。
その結果、多くの人がすでに半分まで運転してきたことを無駄にしたくないと考えていた。
無駄にする時間のことばかり考え、何とか有効活用しようとしていた。
ところが、内省思考ができる人たちは、このようなバイアスにかかりにくかった。
特に、高齢者の方が若い大人よりも優れていることがわかった。
感情を再評価すると!?
バベシュ・ボーヤイ大学のアンドレイ・C・ミウたちは、フレーミング効果でバイアスを回避できるかどうかを調べた。(2)
意思決定の結果が利益または損失として組み立てられる神経経済学的ギャンブルタスクを使用した。
具体的には、利益で言われた時(「40%の確率で勝てる」)と、損失で言われた時(「60%の確率で負ける」)を比べた。
そして、参加者に認知的再評価(つまり、感情的な影響を減らすために状況の意味を再定式化する)または表現的抑制(つまり、抑制する)を使用するように指示した。
抑制と比較して、再評価はフレーミング効果を減少させることがわかった。
一方で、抑制グループはどちらの選択肢も同じことを言っているにもかかわらず、前者を選ぶ可能性が高った。
意思決定タスク中の再評価の使用は、タスク直後のポジティブな影響の増加とネガティブな影響の減少に関連していた。
認知的再評価は、意思決定フレームに関連する感情を効果的に調整でき、それによってフレーミングに対する感受性を低下させた。
結果として確立に対してより合理的な見方をした。
ちなみに、感情的再評価はリアプレイザルとも言い、ストレス対策にも使えます。
例えば、上司が昨日の何らかの仕事にOKを出したにもかかわらず、今朝よくわからない理由で「やり直せ」と言ってきたという場合に、当然ムカッときますが、感情を再評価して「きっと奥さんと何かあったのだろう」と考えれば、怒りが鎮まりす。
また、再評価をする時は現実的に当たっていなくてもいいのです。
というか、ほぼ当たりません。
ただ、何でも良いので再評価をすればストレス対策になるのです。
自分の感情を再評価すると攻撃的なりにくい!
際的センターヘルズリヤのエラン・ハルペリンたちは、適応型の感情調節(認知的再評価)は、否定的な感情を減らし、紛争解決政策への考え方を高めるだろうと仮定した。(3)
研究1では、イスラエルの参加者は実験室セッションに招待され、そこで彼らは認知再評価(感情を再評価すること)条件または対照条件のいずれかにランダムに割り当てられた。
その後、彼らはイスラエルとパレスチナの紛争に関連する怒りを誘発する情報を見せられた。
その結果、再評価条件の参加者は、対照条件の参加者と比較して、和解的政策をより支持し、攻撃的政策をあまり支持しなかった。
例えば、イスラエルの学生が、政治的緊張が高まった時期でもパレスチナ側の立場を考慮できるかどうかが決め手になった。
つまり、認知再評価は白熱した政治論争の場で、「動機付けられた推論」を防ぐ効果があった。
ちなみに、動機付けられた推論とは、何らかの信念があって、その信念に基づいて情報を主観的に取捨選択し、そして解釈すること。
ちょっと一言
要するに、自分の中で色々物事を考えたり、自分の感情を再評価することでバイアスに捉われにくくなるということでした。
つまり、視点を変えれば、感情や考え方も変わるのです。
そうすると、間違った選択をしにくくなるので、結果的にそれまでよりは正しい判断ができるようになるのです。
多分、今回のテクニックはなれないと難しいかもしれないので、普通にいる時の感情を自分で再評価してみる習慣をつけるといいと思います。
なぜなら、本当に感情的になっている時は、再評価どころの話ではなくなってしまうので。
ちなみに、毎日2回人生に役立つ言葉をツイッターでつぶやいています。
良かったらチェックしてみてください。
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