認知心理学

小説などで言葉から自分で映像をイメージするのはどんな風にしているの?

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今回は自分が物語の誰かになった時に何がどこにあるのか、どんな風にわかるのかという話です。

 

例えば、小説を読んで主人公が動けば、周りのものの位置も変わりますが何がどこにあるかわかるはずです。

 

現実では、自分の空間的枠組みの中心で、身体の周りにあるものを追跡しているからと言って、その空間的枠組みを出て、他人の枠組みに入れないわけではないし、人の目で見ることができないわけでもありません。

 

ただ、自分の周りのものを追跡するのが得意だからこそ、想像して他人の枠組みに飛び込み、違う人の空間から見ることができるのです。

 

例えば、自分とは全く違う枠組みであってもです。

 

人はいろいろなものを、前後、頭から足、左右からなる枠組みに位置付けて、違う世界に入っていきます。

 

自分のオフィスから家までの道のりを、いずれの場所にいなくても説明できるのはそういうことだからです。

 

空間的枠組みがあると、完全に想像のの世界での視点を持つことができます。

 

そのおかげで小説を読んだ時に、心の中で映像が作られるのです。

 

人はまさに、言葉から映像が作られますが、どんな証拠があるのでしょうか。

 

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言葉で映像がどのように想像ができるの?

スタンフォード大学のバーバラ・トベルスキーたちは、頭の中にある取り巻く世界のモデル、そして言葉のみで作られ、それを読んだ時に頭の中に流れる映像イメージの本質を調べた。(1)

 

それまでの心的イメージの研究は、言葉ではなく写真によって行われていた。

 

心的イメージの研究の大半は、動物、物体など視覚イメージに集中していて、空間的イメージの研究は少なかったみたいです。

 

ですが、生まれつき目が見えない人は視覚的イメージが全くなくても、空間的イメージはを持っているかもしれません。

 

言語によって生み出される空間的イメージの研究は、写真を使うよりも難しいようです。

 

研究者たちが用いた話はベストセラ-に載るようなストーリーよりは面白くないものを採用して実験を行った。

 

研究者たちはまず“あなた”が、そしてのちの架空の他人が、様々なところにいる状況を説明(ナラティブ)を書いた。

 

例えば博物館、オペラ、劇場、建築現場など。

 

どの説明でも“あなた”が球体にいて、その上、下前、後、左、右にものがある。

 

以下はその説明の例の書き出し。

 

あなたはオペラの席で懇談しています。

 

今夜、ここに来たのは上流階級の面白い人たちに会い、話をするためでした。

 

今あなたは一階を見下ろす広くて優雅なバルコニーの手すりのとなりに立っています。

 

あなたの後ろには、目の高さのところに装飾をほどこしたランプが壁に付けられています。

 

壁に触れているランプのそこには金メッキが施されています。

 

あなたのまっす前、バルコニーの向こう側の壁の近くに、劇場を設計した人に捧げられた大きなブロンズのプレートが見えます。

 

設計者のシンプルな似顔絵と、彼についてのいくつかの文章が浮かび上がっています。

 

あなたのすぐ右の棚には、美しい花のブーケがあります・・・。

 

研究者が被験者たちにその状況を想像させた後、その人がその場で回転したり、床で寝転がったり、逆さまになると言葉で説明した。

 

その結果、被験者たちはそれ以上難しい説明でも難なく状況を把握し、自分がその状況にいると想像して、その中で動き、まわりのものすべての位置を覚えていた。

 

それぞれの説明の後、被験者たちに今身体がどちらを向いているか、前に何があるか、頭上に何があるか、右に何があるかといった質問をした。

 

これも同様に、被験者たちは想像の中で動いている間、周りのものの位置がわからなくなることはなかった。

 

さらに、どの方向にある物体でも、被験者たちはすぐにものの位置関係を思い出せた。

 

また、位置に関しての説明はなく、物体を置く位置はコイントスで決められた。

 

研究者たちは、身体に対してある方向のものは、感覚を思い出すのが速いのではないかと考えた。

 

そして被験者たちにどうやって思い出したのかと尋ねたところ、被験者たちの答えは曖昧で、データと相反していることが多かった。

 

ですが、ちゃんとしたデータが出たようです。

 

その前に、理論的なことに少しふれておきましょう。

 

空間的思考が数学的思考と同じようなものであれば、どの方向も同じであり、思い出す速さは同じなはずです。

 

しかし、空間的思考は数学的思考とは違い、ある方向は体系的に他より速いことがわかった。

 

どの方向が速いかは、身体、外の世界の非対称、周りの環境に対する身体の配置などによって変わる。

 

身体には3つの軸があり、それらは知覚と行動、どちらについても大きく違っている。

 

そのうち前‐後、そして頭‐足では、知覚と動作どちらについてもはっきり非対称。

 

これら二つを比べると、前後の軸の方が重要に思える。

 

それは自然に目に入り簡単に扱える世界と、見ることができない、あるいは簡単には関われない世界を分離するから。

 

人間の目は前を向いているし、耳、鼻、腕、脚も前を向いている。

 

どの部位も前に動かした方が動かしやすい。

 

ただ、後ろに向いたりするとき身体全体で回らなければいけない。

 

このようにインプラントもアウトプットも、知覚も動作も、非対称で前を向いている。

 

次の頭から足への軸へも非対称だが、それほど強くはない。

 

知覚器官である目、耳、鼻のある頭は身体の一番上にある。

 

空間の中での動きは足がコントロールする(たいていの人は、逆立ちをしながら長く歩き回ることはできない)。

 

最後に左右の軸は、これは大体対称。

 

二本の腕、二本の脚、対称的な動態、対称的な顔。

 

全体として右利きの人が多く、どちらであっても聞き手は重要。

 

しかし重いものを持ち上げる時には、両方の腕と手が、歩くには両方の脚と足が必要。

 

他のすべてが同じなら、目立って分かりやすい方向にあるものの方が速く近づきやすいはず。

 

しかし全てが同じではない。

 

もし人間の身体しかなければ、前後が一番早くて、次に頭‐足、左‐右が一番遅いはず。

 

しかし身体は世界の中にある。

 

世界にもまた3つの軸があるが、非対称名のは一つだけ。

 

それは重力によって生じる、上下の軸。

 

重力は当然、身体に大きな制約を課す。

 

私たち自身や目に見える者すべて、そして動作は地面の方へ引っ張られ、下に向かうより上に向かう方が難しくなる。

 

例えば、ソファーに横たわったりベッドで寝返りをうったりするときとは違って、足‐頭という二番目に重要な軸は重力方向と揃っている。

 

そしてまっすぐ立っている時は、上と下にあるものを最初に見つけ、次前と後にあるものを見つける。

 

左と右は一番わかりづらくて、見つけるのに一番時間がかかる。

 

しかし横になったり寝転がったりすると、どの軸も重力とそろっておらず、前と後にあるものに最初に反応し、軸に頭か足か、そして左や右にあるものを見つけるのが一番遅くなる。

 

ちょっと一言

多分、人間は軸を中心にして、言葉を映像化しているのではないでしょうか。

 

誰でも言葉を映像にして想像するのは容易なことですが、「なぜ」かはよくわからなかったと思います。

 

で、多分人間は前を中心にして物事を想像します。

 

というか、それが一番速いということがわかったので。

 

それを軸にして空間的な把握をしているのではないかと思います。

 

もちろん、それと同時に上下、左右の軸も考えるはずです。

 

ちなみに、僕は小説を読んでいる時、何がどこにあったのか思い出せなくなることがあります。

 

そのたびに前のページに戻ったりと・・・しています。

 

どうにかならないかな~。

 

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