今回は、集団的知性(IQ)の高め方についてです。
今まで、心理学では、「一般的な知性」と呼ばれることが、さまざまな認知タスクにおける人々のパフォーマンスによって、差を明らかにしてきました。
ところが、人々のグループに同様の種類の「集団的知性」が存在するかどうかを体系的に調べた人はいなかったようです。
で、これから紹介する研究は集団的知性が何によって左右するかということについてです。
ただ、単純に個人の知性の平均ではないようです。
集団的知性を高める要素とは?
カーネギーメロン大学のアニタ・ウィリアムズ・ウーリーたちは、協力し合って働くチームの知性を測れるかどうかを検証した。(1)
まず、2人から5人のグループで作業する、お互いに面識のない699人を対象にし、次のような簡単なタスクを試してもらった。
1、レンガ造りに必要な材料のリストを作成する。
2、食料雑貨店に行く計画を立てる。
3、ゲームでチェッカー(西洋将棋)をする。
チームがそれぞれタスクを行っている間、研究者が各被験者の行動を記録した。
その結果、例えばチームメンバーのIQの高さは関係がなかった。
それどころか、グループのパフォーマンスは、個人の知性にあまり重要ではなかった。
また、チームメンバーのモチベーションの高さや個人の満足度といった要素もそれほど重要なことではなかった。
重要だったのは、個人のコミュニケーションの取り方だった。
・感情のシグナルを読む個人の能力が平均より優れているチームは作業をうまくこなしていた。
・少数のメンバーが会話を独占するチームより、メンバーが平等に会話をするチームの方が、集団的知性が高かった。
つまり、優れたチームはみんなが発言してお互いの意見を聞いていた。
・女性のメンバーがいるチームは、集団的知性が高った。
ちょっと一言
要するに、グループメンバーの平均または個人の知能とは関係ありませんでしたが、グループメンバーの感情を読める能力や、会話の平等、そしてグループ内に女性がいることで、知性の高い集団ができるということでした。
感情を読む能力というと、難しそうに聞こえますが、相手の話していることに耳を傾け、情景などを想像しながら聞けばいいのです。
多分、これはどんな集団でも使えるはずなので、試してみる価値はあろうかと思います。
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