社会心理学

偽善者になる心理と行動の特徴とは?~偽善者と言われないために~

投稿日:2017年4月23日 更新日:


偽善者、心理、行動、特徴

 

偽善者とは、表向き良いことをしているように見せ、実はそれは利己心など目的のためにそれを利用する人のことです。

 

ただ、それは人によって見え方が変わるので、偽善者かどうかを特定するのは難しいです。

 

少なくとも自分は偽善者にならないようにそのメカニズムを知れば、言うことに矛盾が生じなくなるはずです。

 

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良い気分になるだけで実は・・・

ステレオタイプと意思決定の研究をしている心理学者、ブノワ・モナンとデイル・ミラーによる研究でプリンストン大学の学生たちに以下の質問をした。

 

次の意見に対し、評価するために、

「全く反対」「やや反対」「やや賛成」「全く賛成」のどれかを選んでください。

 

「ほとんどの女性は本当に頭が良いとは言えない」

次は

「ほとんどの女性は外で働くより家で家事や育児をすることに向いている」

 

多くの人はこれに抵抗を感じているはずです。

 

少し表現を変えてみましょう。

 

「中には本当に頭が良いとは言えない女性もいる」

次に

「中には外で仕事をこなすより、家で家事や育児をすることに向いている女性もいる」

 

学生は前者はとんでもない意見だと言い、後者は中立的な態度を示した。

 

この実験後、学生たちは就職面接という設定で意思決定をする実験に参加。

 

与えられた課題は男女数名の候補者の適性判断をすることで職種は金融、建設など男性中心の業界という設定。

 

ここからが面白いところでフツーに考えれば、差別的な意見に反対していた学生は一貫して矛盾しない発言をすると思いますよね。

 

ところががどっこい、研究者もびっくり!

あからさまな性差別発言に強く反対した学生の方がやや性差別的なニュアンスが和らいだ「なかには~女性もいる」という意見に賛成した学生たちより、その職種は男性に向いていると判断。

 

また別の実験でも研究者たちが人種差別的な態度について学生らに質問、その後、人種的少数派への差別意識が表れる実験を行った時も同様の現象が。

 

あからさまな性差別的な意見や人種差別的な意見に対して、反対した学生たちは自分の優れた道徳観をアピールできたと感じていると研究者たちは言っています。

 

この現象は“モラルライセンシング”と言います。

 

人間は良いことをすると、いい気分になって、悪いことをしてもかまわないと思ってしまうのです。

 

これの厄介なところは悪い面に目を向けられなくなることです。つまり、何のためにそれに反対しているかという目的を見失っているのです。

 

もっと悪いのは

良いことをするように求められた時は責任逃れをするみたいで寄付金の依頼を受けた時、自分が過去に寄付をしたことを思い出した人たちはそうじゃない人たちに比べ、寄付した金額が6割も低かったという結果に。

 

学校の先生、警察官、政治家、福祉で働いている人はこの現象に陥りやすいですし、たまにとんでもない事件を起こすのもこのせいかもしれません。

 

話は少し違いますが、これは一般の人だって、例外ではありません。自分に対しても同様です。運動したからお酒を飲んだり、デモに参加した後、歩きたばこをしてその辺に捨てるのも、モラルライセンシング効果です。

 

もう一回言います、最大の目標を忘れなければ、誘惑に負けずこの現象に陥らなくて済みます。

 

考えただけで

自分の矛盾に気がつかないのはこれまでの通りですが、良いことをしようと思っただけでもいい気分になってしまうのです。

 

ホント厄介。

 

ホームレス支援施設で子供たちに勉強を教えるか環境改善活動に参加するかと被験者たちに聞いた研究によると、考えただけで参加申し込みもせず、なぜか自分のご褒美を買いたくなってしまった。

 

モラル論理を研究している心理学者たちはほとんどの人は善悪を判断する時に説明を求められない限り、自分の矛盾が気にならず、正当化できなくても感情にしがみつくと言っています。

 

一歩進んで二歩下がる

目標に向かって進歩すれば、励みになってさらに高みを目指すと思いますが、誰でも少し進歩するとさぼりがちになることがわかっています。

 

シカゴ大学ビジネススクールノアイェレット・フィッシュバッハとイェール大学マネジメントスクールのラヴィ・ダールは人は目標に向かって進むと、目標から遠ざかるような行動をとりたくなるという研究結果を提示。

 

ダイエットが順調に進んでいる参加者に各自の理想の体重にどれだけ近づいたかを確認。

 

参加者は奨励賞としてリンゴかチョコバーがもらえる。すると、進歩を自覚して前進していると思っている参加者のなんと85%の人たちがチョコバーを選択。

 

これに対し、確認しなかった参加者の場合は58%にしか過ぎなかった。

 

別の実験でも学業においても同様の結果で、試験勉強を何時間したかを確認した学生は飲みに行く確率が高くなったみたい。

 

ちょっと一言

頑張っていい気分になっている時こそ気を引き締めないとえらいことになりそうですし、水の泡ならまだしもそれ以上にならないようにしないといけないですね。

 

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【ヨースケ】

大学を出て多くの就職面接に失敗。そして、日本の企業には就職しないことを選択。好きなことの中の1つは読書。その知識をシェアしたいと思い、ブログを始めました。

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