ユーモアがある人には、いつも周りにいるようなイメージがありませんか。
周りと楽しそうに会話をし、なんだかんだ協力してくれますよね。
でも、ちょっと考えてみてください。
本当にその人の冗談が面白いのでしょうか。
もちろん、面白いこともあると思いますが、すべっていることもたくさんあると思います。
それにもかかわらず、周りと和気あいあいとやっている人って結構いると思います。
では、何がそうさせるのでしょうか。
冗談が面白くなくても・・・!?
スタンフォード大学の研究者たちは、冗談を言うと相手と一緒に活動することが人にどういう影響を与えるかについて調べた。(1)
そのために、古典的な協調課題「砂漠の生き残り問題」を用意し、参加者に取り組んでもらった。
参加者の半数に一部の提案に冗談を混ぜて提示し、もう半数に一切の冗談を抜きにして提案を行った。
これらの冗談はその時に参加者とコンピュータが話し合っているアイテムにも関係しつつも、内容はそのアイテムの重要性に関係するものではなかった。
つまり、ユーモアは課題に関係しているが、課題の遂行には関連せず、何らかの人をもたらすものではなかった。
例えば、ユーモアなしの条件のコンピュータは、ウォッカがサバイバルツールに適しているかどうかにだけ焦点を当て、次のようなコメントをするようになっていた
「アルコールは脱水症状を引き起こすので、ウォッカを飲むと大変なことになりかねません。ウォッカの優先順位を低くするべきです」
一方で、ユーモア条件のコンピュータこの情報に冗談を添えてコメントした。
「ご存知の通り、砂漠にすむドブネズミのフランベに絶対欠かせません!それはさておき、アルコールは脱水症状を引き起こすので、ウォッカを飲むと大変なことになりかねません。ウォッカの優先順位を低くするべきです。」(ちなみに冗談はいくつもありますが、それほど笑えないものばかりです)
その結果、参加者に対する課題中の冗談は数多くのポジティブなことがあることがわかった。
まず、ユーモアのあるコンピュータは、参加者の気持ちをよりポジティブにした。
ユーモアを聞いた参加者は「バラ色の眼鏡」をかけたようなもので、コンピュータ自体や課題のやりとりをより好ましく感じていた。
この実験の冗談はありきたりなものばかりだったが、それでも参加者は笑っていた。
また、ユーモアはコンピュータとの関係を促進していた。
参加者の最終的なランキングとコンピュータの提案との類似度を調べてみると、ユーモラスなコンピュータと一緒に課題を取り組んでいた参加者の方が、コンピュータとよく協調してた。
さらにユーモラスなコンピュータ条件の参加者は、より打ち解けたような応答をし、コンピュータに対し愛想よく丁寧にコメントしていた。
その他にも、ユーモラスなコンピュータ条件の参加者は、対照群と比べて、課題が終わるまでの時間が長くはなかった。
つまり、冗談によって話がそれてはいなかった。
そして、コンピュータへの返答で参加者が入力した意見の数から判断すると、ユーモラスなコンピュータ条件の参加者が費やした労力は、対照群と同程度だった。
つまり、ユーモアはお互いが協調するうえでの潤滑油みたいなものなんですね。
ちょっと一言
ユーモアは、相手を好ましく感じ、協調性を高め、打ち解け、会話も弾むことがわかりました。
ユーモアや冗談に自信がなくても、相手にそれが冗談なんだなと言うのが今回の重要なポイントです。
つまり、大爆笑させようが何だろうが、相手と協力したいときには何の関係もないということです。
誰かと協力しなければならない時は冗談を言ってみては。
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