社会心理学

異変に警鐘を鳴らす人たちを無視してしまう組織的圧力!

投稿日:2017年9月12日 更新日:


組織

 

「そんなことはあり得ない」なんてことはないです。

 

それが理解できるのは、個人が冷静でいる状態です。

 

これが組織や集団になりますと、一変して誰かが異常を感知してもみ消されてしまうことがあります。

 

「そんなことはあり得ない」と。

 

こういうことを「組織的抑圧」なんて言います。

 

わかりやすく言えば、ある人が原発は危ないといっても、原発が大好きな人は「日本は世界最高の…」みたいなことを言われて、危険を無視されてしまうことです。

 

さらにおもしろいのは、危険と「世界最高」というのは、話がかみ合ってないことです。

 

これを「無効な対比」といいます。

 

もっとわかりやすく言えば、「人間は宇宙へ行けるのにどうして砂漠化が進むのだろう」ということです。

 

全然、関係ないじゃんと思ったと思います。

ところが、こういうのって意外と説得されやすいんですよね。

だから人の話はよく聞いておくと、おかしいなと思うことに気づけるわけなんです。

 

さて、話を元に戻しましょう。

 

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異変に気づかない軍人や分析官

認知心理学者のゲイリー・クラインとデイビッド・スノーデンは、例外的な情報を制御してしまう傾向に関する研究を行った。

 

デイビッドは、センス・メイキング(情報伝達やデータを人がどのように理解するのかを調査する学問)の分野においての一流の理論家。

 

研究者たちは、「個人や集団が異常なものをどのように認知するのか」をテーマに研究した。

 

「ガーデン・パス」といって、被験者に対して物事の成り行きについて誤った見方をするように仕向け、後でその過程にある誤りを発見するための手掛かりを被験者に探させるという実験方法を使った。

 

ガーデン・パスとは、心理学用語で、庭の中で草木や花に見とれて道を誤ることで、研究者たちは、筋道が通って話が進むように思われるようなシナリオを準備して、被験者に罠を仕掛けた。

 

それぞれのシナリオの中には、何か違うことが実際に起きていることをさりげなく教えてくれる弱いシグナル(合図)が隠されている。

 

この弱いシグナルは、シナリオが進行していくうちに徐々に強まる。

 

研究者たちは、被験者たちがいつ本当のことに気付き、ガーデン・パスから抜け出せるのかを観察した。

 

そして4人の男性を1組のチームとした合計7組を被験者とした。

実は、彼らは、軍の将校、または諜報機関の分析官たちであった。

 

軍人のチームは、敵軍の侵略の可能性についてのシナリオに当たらせた。

 

情報分析官のチームは、国家安全保障のシナリオに当たらせた。

 

しかし、実際にはどのチームも隠された事実には気づくことはできなかった。

 

それぞれのチームがまるで何事もなかったかのように、ガーデン・パスが導くオリジナルの話を信じ続けた。

 

さらにこの結果から新しい事実が判明した。

 

研究者たちは、それぞれのチームのメンバーにシナリオを読んでいる時に、自分たちの印象をノートに記録するようにお願いした。

 

その後、ノートを読んだ時に、チームの中に2、3人は弱いシグナルに気付いた人もいた。

 

つまり個人として異変に気付いたものの、チームリーダーに注意をひくように伝達することはなく、発言しても無視された。

 

具体的に言えば、7組のすべてのチームは、異変に気付いた個人の集合体よりも劣ることになる。

 

一個人としての「見えない問題に気づく力」は、決してチーム全体のレベルまで持っていくことはできなかった。

 

ゲイリーは、「組織に所属している多くの人たちは、組織がまれに生じる危機を認知する以前に、初期の兆候を発見しているのではないか。だとすれば、組織は警鐘を鳴らす人たちを抑圧するのではなく、彼らの警鐘に耳を傾けるべきだ」という。

 

とは言っても、人間は色んなバイアスにかかっているので難しいというのが僕の意見。

 

都合の良い情報だけを集める確証バイアスや危険が迫っても大丈夫だと思い込む正常バイアス。

 

他にも多くのバイアスがありますが、一番の問題は「自分は冷静で客観的に物事を見ている」という思い込みで、バイアスにかかっていることすら、気がついていないことです。

 

ちょっと一言

軍人だろうが諜報機関の分析官だろうが、個人としては異変に気が付くこともありましたが、リーダーには、全くその情報が届かないということでした。

 

この対策については、仲間を作るのがポイントです。

 

社会的証明と言って、みんなが言っていることは正しいと人間は思うのです。

 

ですので、実社会では異変に気付いた人同士で話し合い、仲間を作って上司などに話すと、うまく話が行きます。

 

さらに可能性を高めたいなら、サクラを使って、自分の意見を一回、否定させてそれを上回る答えを用意しておけば、スムーズに話が進みます。

 

ようは異変に気付かせて、それがどれだけ重大なことなのかをわからせればいいだけです。

 

たいていの人は他人に関心を持たないので。

 

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【ヨースケ】

大学を出て多くの就職面接に失敗。そして、日本の企業には就職しないことを選択。好きなことの中の1つは読書。その知識をシェアしたいと思い、ブログを始めました。

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