新しいクラスや学校、職場に初めて行ったとき、なかなか会話もしにくいものです。
挨拶すらぎこちなかったりしますよね。
ところが、3,4日と時が経つにつれ、打ち解けるようになっていけますよね。
でも、どうしてそんなふうになっていくのか不思議に思ったことはありませんか。
それを解明した心理学者がいます。
一体、どんな理由だと思いますか。
単純接触効果!
心理学者、ロバート・ザイアンスの研究によれば、人は見聞きしたことには好意を抱く傾向があり、経験したことに気がついていない場合でもそれは変わらないという。
研究者は、それを「単純接触効果」と名付けた。(1)
単純接触効果は見聞きした回数で!?
研究者は、中国人以外の学生を集め、意味のない12個の(漢字のような)走り書きを見せた。
各グループに分かれた参加者に同じ12個の画像が示されたが、同じ画像を見せる回数はグループごとに差がつけられていた。
画像の順番はシャッフルされ、ある画像を10回見るグループもあれば、その同じ画像を5回、または25回見るグループもあった。
1回当たりに画像が見えるのはわずか2秒で、学生たちが画像を記憶できる可能性はほとんどなかった。
その後、画像が様々な形容詞を意味する中国の表意文字だと学生たちは告げられた。
肯定的な意味の漢字(美しい、甘いなど)があれば、否定的な漢字も含まれていた(不快、痛いなど)。
最後に、見た目だけの印象で文字に点数をつけるように学生に指示をした。
好ましさによって、最低は0点(その表意文字が極めて悪い意味だと思った場合)から最高6点(とてもいい意味だと思った場合)まで。
結果、見た回数が多い文字により高い点数をつけているだけだった。
学生たちは画像を見た回数や時間はきわめて限られていて、その形を記憶することはできなかった。
にもかかわらず、どのグループにおいても、最も頻繁に見せられた画像は最も肯定的な意味だと評価をし、最も見た回数が少ない画像は最も否定的な意味だと評価をした。
つまり、「最も肯定的」と「最も否定的」な文字が各グループで違ったのは、グループごとに見せられた画像の回数が異なっていたから。
その後、別の条件で行われた数多くの実験でも、ほぼ同じような結果だった。
ようは、良く見聞きしているもには肯定的に受け止め、あまりなじみのないもには、否定的な反応をしてしまうということです。
単純接触効果の驚くべき点の一つは、それが意識的な思考や選択とは全く無関係。
画像をわずか1000分の4秒(脳が意識的に画像を「見る」ことが全くできない時間)しか見せない実験でも、同じ現象が起こることが明らかになっている。
つまり、見えてなくても、無意識に記憶して、その結果、肯定的に思ってしまうんですね。
「この曲、どっかで聞いたことある」みたいな感じだと思います。
ちょっと一言
意識的に記憶できなくても、目や耳に触れた回数が多いほど意味に関係なく肯定的に受け止めることがわかりました。
多分、これは初めて見たりしたときのことであり、嫌いな人に何回会ったところで好意は生まれないと思います。
それと、単純接触効果には限度があります。
10,20回くらいまでで、100回会えば、それだけ肯定的に見えてくるのかと言えば、まずないと思ってください。
ちなみに、毎日2回人生に役立つ言葉をツイッターでつぶやいています。
良かったらチェックしてみてください。
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