社会心理学

社会的証明の原理とは?~具体例(事例や実験)からわかる同調現象~

投稿日:2017年6月13日 更新日:


社会的証明の原理、具体例、事例、実験、同調現象

 

長い人生の間には、自分がよくわからないという心理に陥ることもあります。

 

人間の心理というものは、自分の意思とは関係なく、みんなと同じことをやってしまいがちなのです。

 

だから自分が何をやっているのか、または何がやりたいのかがわからなくなってしまうのかもしれません。

 

例えば、高校生や大学生の頃に進路を決める時に、周りの人がどうするのかを見渡しませんでしたか。

 

もちろん、全員ではありませんが、良くも悪くもみんながやっていることは正しいと思い、自分も無意識に同じ行動をとってしまうのです。

 

これを心理学では社会的証明の原理と言います。

 

スポンサーリンク
 

 

自分でもわからない思い込み

数百件に及ぶ腎臓移植の記録を調べたマサチューセッツ工科大学のジャン・ジュエンジュエンは患者が移植可能な腎臓提供を断る一因が社会的証明にあることに気が付いた。

 

例えば、自分が待機リストの100番にいるとしたら、まず腎臓提供の申し出はリストの一番目の人に行き、その人が断れば、2番目の人に行き、その人が断れば・・・99人が断ったとすれば、これで社会的証明の原理が働く。この結果、10人に1人がこのせいで断っている。

 

つまり多くの人が断っているのだから質が良くないに違いないと思ってしまう。

 

人間って知らない人でも外見で推察してわからない情報は自分で勝手に埋めるようにこの原理も似たかよったかですね。

 

これに対処するにはできるだけ多くの情報を集めることです。できる範囲で集めた情報の中で考えればいいのです。

 

逆に行列のできるラーメン屋があって、何となくなく並んで、いざ食べてみたら大して美味しくなかったなんていう経験ありませんか。

そうです、行列ができている=美味しいとは限らないのです。

 

こういうことは分けて考えた方が良いです。

 

社会的証明の原理で、数%程度だった志望業種が1年後には60%に!

ペンシルベニア大学のジョーナ・バーガーは毎年、MBA2年目の学生にアンケート調査している半分の学生にはMBAプログラムに入った当初、どんな仕事に就きたいか尋ねる。残りのは分の学生には今の自分がやりたい仕事を聞く。お互いのグループはどういう質問をされたかは知らない。回答は匿名。

 

結果はMBAプログラムで勉強する前は様々な仕事を回答していた。医療関係、ウェブ関係、エンターテイメント関係など多岐にわたった。投資銀行やコンサルティング会社に入りたいのは一部しかいなかった。

 

これとは対照的にMBAを1年、勉強すると学生の3分の2以上が投資銀行かコンサルティング会社への就職を志望。

 

これも社会的証明の原理が働いています。なぜこの原理が働くのかというと、自分に自信や確信が持てないため、周りを見て、より多くの人にならっちゃうのです。

 

悪影響を提示しても何の意味もない!

アリゾナ大学のコーリン・ヨハンネッセンは臨床ソーシャル・ワーカーとして、うつや薬物乱用をしている学生の手助けをするメンタルヘルス・グループに採用された。

 

数年後、問題を事前に防ぐべきだと気付いた。

 

アメリカのほとんどの大学と同じようにアリゾナ大学が抱えている重大な問題の一つがアルコール乱用。アメリカでは法定飲酒年齢に満たない大学生の4分の3が以上が飲酒。

 

44%の学生は短時間にがぶ飲みを経験。男性は5杯以上、女性は4杯以上ののお酒を立て続けに飲むこと。

 

毎年、全米では1800人以上の大学生がアルコールがらみの負傷が原因で死亡。60万人がお酒のせいで負傷。

 

ヨハンネッセンは大学新聞の広告に統計を載せたり、学生センターに統計を表示するとともに棺を設置では不充分だった。

 

まぁ効果ないでしょうね。学校でも風紀委員とか美化委員とか「きれいにしましょう」とか言ったり、紙に書いたって効果なかったと思いませんか。

 

それはさておき。

 

社会的証明の原理は飲みたくないのに飲んでいるという悲惨な現実に!

ヨハンネッセンは学生たちに飲酒について尋ねたところ、大半の学生が快く思っていなかった。

 

二日酔いのルームメイトを介抱したり、トイレに連れていってあげたり、周りの学生はがぶ飲みの慣行が気に入っているみたいだが、自分は嫌いだと主張。

 

人間は相手の心が読めないのでこういう行動が連鎖しちゃうんですよね。仮に読めていたら、慣行になっていないはずです。

 

社会的証明が周りが飲んで楽しそうにしているから自分も飲まなければいけないと思い込んでしまう、わけのわからない強迫観念に苛まれているといったところでしょうか。

 

社会的証明の原理の対策と結果

ヨハンネッセンは目に見えないものを見える化して、アリゾナ大学の飲酒量を減らすことに成功した。大学新聞に事実を淡々と載せた広告を掲載。「ほとんどの学生は普段、お酒を1、2はしか飲んでいません」「パーティーの時は69%の学生の飲む量は4杯以下です」というように飲酒による健康被害の影響ではなく、社会的な情報にフォーカスした。

 

大多数の学生ががぶ飲みをしていないということを他の学生に伝えることによって、同じように感じていると認識させた。

 

こういう間違った思い込みに気付かせ、ヨハンネッセンは暴飲する学生の比率を30%近く、低下させることに成功。

 

ちょっと一言

社会的証明の原理は良いようにも悪いようにも作用します。大事なのは一人一人が自分の頭で考えることです。

 

しかし人間の脳はなるべく考えないようにできています。ですのでいつの間にか、みんなと同じような行動をとってしまうのです。

 

こうならないようにするには周りと自分を切り離して考えればいいのです。

 

「みんながやっている」と聞いたら、疑問を持つようにしておくといいです。そして疑問を人に質問したり、自分で調べたりすると、違った答えが出てきて、それにより自信が持てるようになり、社会的証明の原理に左右されなくて済むはずです。

 

スポンサーリンク
 

スポンサーリンク
 

-社会心理学

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です



【ヨースケ】

大学を出て多くの就職面接に失敗。そして、日本の企業には就職しないことを選択。好きなことの中の1つは読書。その知識をシェアしたいと思い、ブログを始めました。

スポンサーリンク




スポンサーリンク