社会心理学

仲良しグループでも外部のネットワークって重要じゃない?という研究

投稿日:2021年5月2日 更新日:


 

今回は、ネットワークと同類性についてです。

 

ようするに、同類性はだいたい同じようなメンバーでいるとことです。

 

そして、ネットワークは外部の人とは接触することです。

 

一般的な社会なら、どちらでもいいのですが、情報をちゃんと交換できないと困る集団同士も世の中にはいます。

 

そして、今回はその影響がいかに重要かということを紹介します。

 

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ネットワークと同類性!

ハワイ大学のミシェール・バーンズたちは、同類性の考えや行動の影響について調べた。(1)(2)

 

その研究では、延縄漁をしている漁師たちを対象にした。

 

その漁で獲れるのは、メカジキやマグロ。

 

その産業の主要な拠点のハワイでは年間1000回を超える量が行われ、収入は年間5000万ドルから1億ドルになる。

 

「延縄漁」という名称はその技術を表している。

 

長い幹縄に様々な間隔で取り付けた延縄の先に釣り針とエサを仕掛け、それで魚を獲る仕組み。

 

数百から数千の釣り針が一本の延縄に取り付けられる。

 

マグロやメカジキを狙い、縄は海面近くに仕掛けることが多い。

 

この漁法の課題点は、マグロやメカジキ以外の魚や、サメ、ウミガメ、さらに鳥までひっかかってしまう「混獲」が起こること。

 

その理由はまず、絶滅危惧種などの理由で獲る量が制限されているものまでひっかかってしまうこと。

 

次は、ひっかかったサメなどを神経を使って縄から外さなくてはいけないこと。

 

さらに混獲が増えれば、本来狙っていたはずの獲物がそれだけ減ってしまうことであり、混獲した獲物を縄から外し、仕掛けをつけ直すには余計な時間と手間がかかる。

 

混獲を減らそうと、漁師たちはなるべく知恵を絞っている。

 

釣り餌を変え、縄の深さを買え、サメの多い地域を突き止めそこを避け、他の漁船員とと混獲について情報を交換している。

 

そして、ハワイの延縄漁師たちの情報交換には同類性の傾向が強くで得いる。

 

そこで、研究者たちはハワイの延縄漁師のほとんどに聞き込みをして、重要な情報をいつも好感している相手は誰かと尋ねた。

 

延縄漁師たちは、大きいグループから順に、ベトナム系アメリカ人、ヨーロッパ系アメリカ人、韓国系アメリカ人の3つの民族グループに分かれていた。

 

ベトナム系アメリカ人と韓国系アメリカ人には移民一成の性質があってほとんど英語が話せないが、ヨーロッパ系アメリカ人はアメリカ本土からの移住者が多かった。

 

民族でわかれた集団の同類性は非常に強く、延縄漁師のネットワークでのつながりのうち、88%が同じ民族内のものだった。

 

研究者たちがサメの混獲に焦点を当てて調査したところ、ベトナム系アメリカ人と韓国系アメリカ人の漁師の混獲率はどちらも同じくらい高く、ヨーロッパ系アメリカ人を大きく上回っていることがわかった。

 

研究者たちの推定によれば、全ての漁師たちの混獲率が同じ低さに下がれば、ハワイ全体で年間のサメの混獲は1万匹減り、サメの混獲率を12%減少させるという。

 

混獲量の差は、文化的背景が関係があるかもしれない。

 

民族の違いがどの程度影響しているかを確認するために、研究者たちはここの漁師の行動を詳しく調べた。

 

その結果、ヨーロッパ系アメリカ人の何人かは韓国系アメリカ人の何人かと密な交流があった。

 

同じように、どの民族にも多少は他のグループのネットワークとつながりがあった。

 

ここから推測できるのは、混獲には民族の違いよりも、どのネットワークと最も強いつながりがあるのかの方が強く影響しているということ。

 

漁師へのインタビューで明らかになった、彼らが自分のネットワーク内でサメの混獲しやすい場所について情報を共有し、漁業技術の効率についてよく議論していることも、情報が役割を担っていることもエビデンスになった。

 

ちょっと一言

とは言っても、この調査では情報の直接的な流れが確認できないため、同類性が情報に影響を及ぼしたために混獲率に違いが出たのかどうかはわかりません。

 

それでも、同じ産業の同じ海にいる別々のグループが、お互いにほとんど交わらないネットワークを維持し、別々の習慣に沿って行動しているのはわかりますよね。

 

 

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