今や、本は読まないけどネットでたくさん文章を読んでいる人は多いのではないでしょうか。
そして、時間がなかったり、結論をはやく知りたいので読み飛ばすこともあるはずです。
ですが、それは本当にいいことなのでしょうか。
ネットがもたらす速読のメリット、デメリット!
カリフォルニア大学の神経学者、マイケル・マーゼニックは、「読みと研究に対するアプローチの変化は、ネットというテクノロジーに依存したことの必然的な結果だと思われる。現代の検索エンジンと相互参照ウェブサイトが、調査とコミュニケーションの効率を強力に高めていることは、絶対的に疑う余地がない。また「効率性」「二次的(並びに文脈を外れた)引用」「もう一度、今度はもっと軽やかに」を旨としている調査戦略を使えば、われわれの脳が情報の統合に対し、もっと間接的で、もっと浅く関わることになることも、絶対的に疑いの余地はない」と主張。(1)
ようは、ネットが出てきてそれに頼っているけど効率を求めて、たくさん読むけど読み飛ばしているだけなんじゃいのっていうことです。
僕もそう考えると思い当たります。
何となく読んではいるもの、「じゃあ、それを簡潔に要約して」なんて言われれば、全く読んでいないことに気付きます。
では、読み飛ばす人ってどのくらいいるのでしょうかね。
速読をする人はどれくらい?
サンセホ州立大学の図書館科学教授のジーミン・リューは、「デジタル・メディアの登場と、デジタル文書の増加は、読むことに対して深刻なインパクトをもたらしている」と言っている。(2)
2003年、研究者は教育課程の高い人々113名(主に30~35歳)のエンジニア、科学者、会計士、教師、経営者を対象にし、この10年間で読書習慣がどのように変わったかを調査した。
わかったのは、電子文書読む時間が増えたと約85%の人たちが答えた。
読書方法がどう変わったかを尋ねると、「読み飛ばしや拾い読み」をするようになったと81%の人たちが、「非直線的な読み方」をするようになったと82%が答えた。
反対に、「深い読み」をする時間が増えたと答えたのは22%だけで、45%の人たちはそうした時間は減ったと答えた。
そして、読むときにもっと「注意が持続」するようになったと答えたのはたった16%だったのに対し、「注意が持続する」時間が減ったと答えたのは50%にも昇った。
この結果について研究者は、「デジタル環境は、もっと幅広いトピックを探求するよう人々に促すが、同時にもっと表面的に探究するよう促してもいる。また、ハイパーリンクは、深く読み、深く考えることから人々の注意をそらしている」と言っている。
調査対象の一人は、「長い文章を読む忍耐力が弱まってきたと思います。長い文章を見ると、飛ばして結末へ行きたくなります」と。
また別の人は、「HTMLのページを読むときは、印刷物を読むときより、もっと読み飛ばします」と。
研究者は、「デジタル・テクストが洪水のようにコンピュータや携帯電話に流れ込んだことで、明らかに「人々は」かつてより「多く時間を読むことに割いている」。だが、それと同じくらい明らかなこととして、これは全く別の種類の「読み」なのだ。スクリーンを基盤とする「読み」行動が生まれつつある」と結論づけた。
また、カリフォルニア大学の研究でも速読なんてただの読み飛ばしにすぎないと結論を出しています。(3)
「眼の動きを速くすれば速読はできる」と言われますが、読書時間の中で10%以下しか占めていないので、いくら眼を速く動かしたところで無意味です。
ちょっと一言
多くの人が速読している一方で、集中してじっくり読む人があまりいないということがわかりました。
なんだか速読は速く読むことが目的になっているみたいですね。
ですが、僕自身は速読を全否定しているわけではなく、場合によって速読は役に立つと思っています。
それはいい本に出会うためです。
良い本に出会うためには数を読まなくてはなりませんが、それまでに一字一句読んでいたらあまり遅すぎます。
ですので良い本、またはセクションを見つけたらじっくり読みます。
速読に一番のおススメは、
です。
佐藤さんも「眼の動きの速さ」については否定します。
ちなみに、毎日2回人生に役立つ言葉をツイッターでつぶやいています。
良かったらチェックしてみてください。
https://twitter.com/7pryQDbmp1FMQdF/status/1290640919264288768?s=20
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